テレワークでオペラ!手紙の二重唱Ver.2020 Covid-19|撮影秘話
先日YouTubeにアップしたテレワークでオペラ!おかげさまでたくさんの方々に見ていただけていて、製作者としては嬉しい限りです…♡
本当にありがとうございます!
今日はその撮影の裏話を…♪
↓まずはYouTubeまだ見てない方はこちらから♡↓
出演は私杉浦葉奈(伯爵夫人)と
同期で同門(同じ先生の下で勉強する生徒のことをそう呼びます!)の酒井和音(スザンナ)。
大学入学からの縁なのでカレコレ…え⁉︎16年⁉︎の仲。なんと。。。驚きの数字に自分もびっくり!笑 そりゃ年取るわけだ!笑
大学時代、一緒にオペラ研究会というサークルをやっていて(ダッサイ名前ですがちゃんと大学から助成金もでるきちんとしたサークルだよ。笑)、大学院1年生の時にこのフィガロの結婚でも共演。
右も左もわからない若造達だったけど、切磋琢磨しながら仲間たちと一緒にオペラを作っていた頃が懐かしい…♡
もちろんイタリア語なんて喋れるわけもないし、歌もまだまだ未熟だった頃、ただただひたすらにオペラが好きで、楽しくて、夢中でやっていた頃。(あ、それは今も変わらないか!笑)
和音が当時の映像をYouTubeに上げていたので、最初の語りの部分(レチタティーヴォ・セッコといいます!)は酷いし、歌もまぁまぁヒドイけど!笑 情熱を持ってオペラを勉強している若かりし頃の2人を見たい方はどうぞ…笑
さて…撮影の裏話を少し…。笑
まず、今回の撮影はそれぞれの自宅にて行われたため、私はヴェローナ、和音は岐阜県恵那市、伴奏をお願いしたピアニストジョルジョは北イタリア、ロンバルディア州にあるコモ、というこれ以上ないくらいの超遠隔演奏。笑
そもそもどうやって撮影したかというと、実はこの3人は同時に演奏しているわけではなく(技術的な問題で、スカイプなどのビデオ通話で合わせようとしても、どうしてもタイムラグができてしまうためビデオ通話で同時演奏は不可能)、片耳で音源を聴きながら歌っているんです!
ビデオ電話しているように見せかけて、ちゃっかり右耳で聞いているんだな〜。笑
ちょうど今年の1月の演奏会でこの曲を演奏していたこともあって、その音源を聴きながら歌うという演奏方法。
だから私の撮影した映像には和音の声やジョルジョのピアノは入っていなく、私の姿と私の声だけが撮影されていて、後から和音のビデオ、そしてジョルジョから送られてきたピアノ伴奏を合わせた…という仕組み。
どうせテレワークで演奏するんだったら、面白いことやろう!と思い、演出を考えてみた私。
ただ歌うんだったら、面白くないし、今撮るんだったら今しかできないことをしたいと思って時事ネタに。
スザンナと伯爵夫人が今流行りのオンライン飲み会をしている設定にしたら、親近感も湧くし、面白いかも⁉︎と考え、当時の階級社会を生かすためにも伯爵夫人は社長夫人、スザンナはその秘書兼世話係という設定に置き換え、身分の差も分かりやすく表すために小道具にもこだわってみた♪
伯爵夫人が飲んでいるのは、ワイン。
ちなみに、ちゃんとヴェローナのワインを使ったよ!笑 Valpolicella (ヴァルポリチェッラ)というヴェローナ近郊の有名な赤ワインで、おつまみは彩も考えてカプレーゼ(和音の案)で。笑 撮影後、ワインは私は飲まないから同居人のサリーにあげて、カプレーゼは最近買った良いオリーブオイルをかけて美味しくいただきました。笑
一滴も飲んでないのになんだ?この酔っぱらい感は!笑
今回の映像で特にこだわったのがこの部分↓
Con la mascherina (コン ラ マスケリーナ)。マスケリーナとはイタリア語でマスクのこと。
台本作家のダポンテと作曲家のモーツァルトに怒られるかも…とも思いながら、きっと面白いこと好きな2人ならこのコロナ禍に笑いを届けてくれるのであればOK!といってくれそうな気がして(2人とも200年前に亡くなってるので、もちろん勝手な判断です。怒ってたらゴメンナサイ!)、森の松の木の下で…の部分を松の木の下で…マスクをつけて…に変えさせてもらいました。
Maestro Mozart, Signor Da Ponte, perdonateci per favore…モーツァルトさん、ダポンテさん、どうかお許しを…。
私のイメージ通り完璧な「一般OLのオンライン飲み」を再現してくれた和音。笑 マスクも女子らしくて可愛いな!笑
こちらお蔵入りになった正面バージョン!
このアングル、可愛いな笑 ポムポムプリンちゃんがこっち見てる♡↓
そしてさらにこだわった逸品がこちら!
なんとライン画って作れるんだね!笑 びっくり!笑 それも簡単に作れちゃったよ!笑
どこに需要があるのかはわからないけど…笑 和音が見つけてきてくれた「もじまる」というサイトで、簡単に作れて、時間設定なんかもこだわって完成。
このイケメン伯爵はGiuseppe Conte (ジュゼッペ コンテ)!
誰って?笑
イタリアの首相、コンテ首相なんだよ〜!伯爵はイタリア語でコンテ。綴りも全く同じ。笑 こちらはピアニスト・ジョルジョのアイディアで実現。笑 ここにも分かる人にしか分からない細かな笑いが入ってたんだな。笑
そんな事を楽しんでやっているもんだから、制作時間が15時間超えちゃうんだよ。笑
3人の音のタイミングをバッチリ合わせるのだけでも一苦労。
少しずらしては聴き、少しずらしては聴き…の繰り返しの地味すぎる作業。3人の音色を合わせるために音響を変えるソフトを使ってエフェクトをかけたり…いやぁ、本当大変だった!笑
解説動画も凝り始めると止まらなくて…。字幕をつけた事で多くの方に喜んでもらえたけど、実は字幕をつけるなんていう作業は他の作業に比べるとシンプルで時間も全然かからない作業。
もしコンサート映像に字幕つけて欲しい人いたら私に依頼してください!笑 秒で終わらせられるよ!笑(なんてね♪)
イヤホンで既に録音された演奏を聴きながら合わせてピアノを弾くという、ピアニストという仕事以上の働きをしてくれたジョルジョ。↓
歌詞の変更について相談した時も「きっと僕たちクラシックファンに殺られるね〜」と笑って許してくれた優しきピアニスト。
ジョルジョは普段私に音楽稽古をつけてくれるピアニストなんだけど、今はもちろんレッスンは休止中。早くテレワークじゃなくて一緒に勉強できる日が戻ってきますように!
今回私の思いつきに付き合っってくれた和音と、ジョルジョがいたから実現することができたこの手紙の二重唱。
世界中が不安に包まれているなか、少しでも笑顔になってもらえれば、そして少しでもオペラに親近感を持ってもらえれば!と思い作りました。
この想いが世界に届き、地球のどこかでちょっとしたクスッと笑いを生んでくれますように♡
◆◇つけたし情報◇◆
和音のブログもよかったらチェックしてみてください〜♪
この記事へのコメントはありません。