杉浦葉奈のイタリア生活|⑤後期ミラノ生活

2010年6月からスタートし、家ごとに区切って紹介してきた私のイタリア生活も、ついに4件目後半!

↓歴代の家のおさらい↓

  • 2010年6月~ (最寄り:ミラノ地下鉄緑線 PIOLA駅徒歩10分)
  • 2010年12月~ (最寄り:ミラノ地下鉄緑線 PIOLA駅徒歩10分)
  • 2014年2月~ (最寄り:ミラノ地下鉄赤線 BUONARROTI駅徒歩5分)
  • 2015年9月~ (最寄り:ミラノ地下鉄赤線 PRIMATICCIO駅徒歩5分)
  • 2019年4月~ (最寄り:ヴェローナ市バス バス停Via Quattro Novembre徒歩5分)

4件目のおうちは、今住んでいるヴェローナのお家の一つ前の家で記憶に新しい=伝えたいことがたくさん!ということで、前半と後半に区切ってお伝えしています♡

今回は2017年夏〜2019年3月の2年半を振り返ろう!

ほぼ丸9年過ごしたミラノ生活も終盤…ということで日暮れ直後マジックアワーの美しいDuomoから…♡

晴れていても曇っていても霧がでていても、朝でも昼でも夕方でも美しいのがミラノのDuomo(ドゥオーモ)。いつ通ってもいつ写真をとっても必ず映える。なんと完成まで500年という年月がかかったそう。

さて、この期間私の中で1番大きかったことは2017年夏地元での初めてのコンサートを企画したこと。 当時のチラシ↓

それまでミラノで学んできたことや得たものを活かし、ぜひ地元の方々にも楽しんでもらいたいと思うようになったのがきっかけ。オペラというと「難しそう、敷居が高そう」とマイナスなイメージを持つ方が多い中、まずはオペラを知ってもらう“きっかけ”になれたら…と思っている。

テノールにスカラ座アカデミー出身でヨーロッパで活躍中のポルトガル人カルロス・カルドーゾ、ピアニストに抜群の安心感とテクニックで支えてくれる頼れる大学の後輩加藤藍子ちゃんという最強のチームで挑むことになったHana&Carlosファーストコンサート。最初から“ファースト”と付けたのは2回3回…と続けていくんだ!という強い気持ちの表れだった。

もちろんコンサートを0から企画することは初めてで、思い返すとたくさんの苦労があったな~笑 日本の家族にも多大なる迷惑をかけ、先生方や友達の助けをかり、満員御礼という最高のスタートになった。

脱クラシックの“ダサさ”!という裏ミッションの元、おしゃれチラシに仕上げてくれたキアラちゃんに感謝(また後日改めて紹介させてもらいます~)。チラシが紙になって届いたときは嬉しかったなぁ♡↓

そして“ファースト”コンサートの時に託した思いは実現し、2018年にもセカンドコンサートを行えることに。

↓幻のボツちらし案。笑 めっちゃお気に入りだったし横のチラシは珍しくて目を引くかも⁉と思ったものの、縦置きが多いチラシ立てなどの利便性も考えて泣く泣くボツに。

特別ゲストとして東京からはるばる武豊まで今大注目のバリトン上江隼人さんが来てくださり、共演させてもらえました。

NHKニューイヤーコンサートにも出演されているような素晴らしい方。ヴェルディの出身地ブッセートで「リゴレット」にタイトルロールで出演されていたのを拝見していたので、私にとってドンピシャレパートリーではないものの、個人的な希望でジルダとリゴレットの二重唱を歌わせていただけることに。感謝。

こうして2018年Hana&Carlosセカンドコンサートも大盛況のうちに幕となりました。ありがとうございました!

その他ミラノ市内でもコンサートを行ったりと精力的に活動。どこでも絵になる、映える…というのがイタリアのすごいところ。日本で生活していたら、こんな空間で歌うことってなかなかないよね!?(クリスマス時期なのでツリーもある)↓ 

この時はクラシックギター奏者とも演奏し、「君がオペラ歌手なのはよく分かった。でもこのギター1本ではオーケストラの音量は出せないんだ。もう少し控えめに歌ってくれるかな?」と言われる。笑

1700年代のギターだそうで、とても暖かくて優しい音色だった…♡リハーサルの写真↓

その他、地元愛知でも演奏の機会をもらい、名古屋のしらかわホールにて2017年11月、2018年5月とエウロリリカ主催の演奏会に出させて頂く。

照明の清数さんが作ってくださった美しい月をバックに歌う姿↓

↓イタリアでも活躍されているテノール岡田さんとの共演♡

岡田さん演じるジャンに恋する可憐なサロメちゃんを演じました♡笑 基本的な性格が「圧が強い」方なので、気を抜くと強い女性になりがちな私。可憐な少女を演じる時は愛らしさを忘れないように気を付けてるよ。笑

舞台が約2000年エルサレムのオペラということで、衣装も当時の雰囲気を感じさせるようになっている。

自らが企画する演奏会や、その他のコンサートに出演の機会をもらいながらもレッスンに通う鍛錬の日々。オペラ歌手というのは一生勉強。本当に終わりがないんです。日々努力し、日々進化する。その点ではアスリートと似ているけど、肉体的な衰えを人生経験でカバーできるようになるのが声楽家の特徴で、ある程度体の限界が来たら引退し後進の指導にあたるスポーツ選手とは違うところ。

60歳70歳でも現役で歌えます!

…もちろん正しい発声で歌い、メンテナンスをしっかりして声を保ち、舞台姿もキープできれば…の話だけど。笑

(そう考えるとソプラノは若い女の子や綺麗な女性の役が多いからやっぱり体系キープは必須だな。笑 その点低い声のメゾソプラノとかアルトは「意地悪ばばあ」とか「魔女」みたいな役もあるからいいな~。←メゾやアルトの方に怒られる発言。笑 ごめんなさい。)

↓これはピアニスト藍子ちゃんがイタリアに来た時の写真。

コモ(ミラノの北にある湖の町)の劇場なんだけど、なんという美しさ…。ヨーロッパの馬蹄形劇場の美しさって私は大好きで、世界歌劇場の写真を集めた本を持っているくらい。(マニアック。笑)

この時期出来事でもう一つ忘れてはいけないのがエルサ・レスピーギコンクールでの3位入賞!久しぶりのコンクール入賞でうれしかったなぁ♡↓

↑同じく受賞者の韓国人の女の子と。

↓審査員の方々と。

コンクールでの演奏がYouTubeで見られます↓

↓コンクール会場♡ 国中にこういった建物があるのがイタリアという国。重要文化財級の建物がいたるところにあり、維持管理も大変だそう。美しいものを保っていく当然お金がかかるからね~

本当に見とれてしまう美しさ…♡

今回の振り返りは文章より写真中心になってしまいましたね。映える写真ばっかりだったからしょうがないか!笑

これにて2010年から続いたミラノ生活が終了。2019年3月末でヴェローナへお引越し…となり、次回はいよいよ最終回の杉浦葉奈のイタリア生活⑥。イタリア生活の振り返りも残すところあと1回で「今」までたどり着きます。

ほぼ丸9年という長い時を過ごしたミラノとは美しいドゥオーモの夜景を見ながらお別れとしましょう…♪

Grazie, Milano!

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