至福時間バルバラ・フリットリの特別レッスン|前編
ちゃお♪
ジム通いをしているためか、みんなに痩せたと言われて気分上がってたのにも関わらず、相変わらずボトムの感覚は変わらず、キツめのパンツ(ズボンの方ね。笑)を履くとキツくてお腹が痛くなるはなです。笑 キツイボトムを履くと腹痛になるのは杉浦家の遺伝。笑 ってなんの話してるんだか!笑
さてさて!今回は前回予告した世界的ソプラノ歌手、バルバラ・フリットリのマスタークラスについて書いていこうと思います!
マスタークラス…?
マスタークラスとは主に音楽などの芸術分野におけるその分野の著名人による特別レッスンのことで、通常は数日に渡って行われることが多い。
今回の先生は超が付くほど有名なソプラノ歌手、はBarbara Frittoli バルバラ・フリットリ。ミラノ出身の世界で活躍するソプラノ歌手で、現在53歳。バリバリの現役歌手にもかかわらず、最近は後進の指導にも力を入れている。美しい容姿と音楽性豊かで丁寧な歌唱が高く評価されており、日本にも劇場の来日公演やソロリサイタルで何度も来ている。この前も私が日本人と知ると、「来年の6月に日本に歌いに行くのよ、とっても楽しみなの」と言っていた♡
お美しい。。。
実は去年の夏に一度彼女のマスタークラスを受講していて、その時からぜひもう一度レッスンを受けたいと思い続けてきた。たった1度のレッスンだったけど、超有名歌手にも関わらず気取らない彼女の姿、若い未来ある音楽家に真剣に、真正面から立ち向かって教える姿にとても感動したから。
マスタークラスというのは普段ついている先生のレッスンではないから、変な話、有名な歌手なんだから、ちょいちょいって適当に指導してお金だけもらおうと思えばいくらでもできる。
でもそんなことは決してしない、100%、いや、150%くらいで指導してくれるバルバラに感謝。2019年夏のマスタークラスの様子↓
1回限りのレッスンは無意味…とは言わないけれど、体験で終わってしまう。その点で今回のレッスンは5日間に渡って毎日レッスンが受けられ、最終日の6日目にはコンサートもついているという理想的なものだった。
実はこれも何かの偶然で、もともとこのマスタークラスは5月に開催される予定だったもの。
「バルバラ・フリットリのマスター受けたいな…」とネットでリサーチしていたところ、偶然このマスタークラスがロックダウンの影響で5月から9月に延期になったことを知る。しかもヴェローナの隣町ヴィチェンツァで行われるじゃないか!
5月開催の予定だったので当然締め切りも過ぎていた。でも「コロナの影響で絶対キャンセルで空きがでるはずだ!」と踏んだ私は、主催者に自らコンタクトをとり、「もしも空きが出るようであればぜひ受けたい」という趣旨の連絡を入れた。
「今5月の申込者に今回の9月に参加意思があるか確認しているので、空きが出れば連絡します」との返答だった。
絶対空くはず!…笑 揺るぎない確信があった。笑
そして数日後「ポルトガルから参加予定だった歌手がコロナの影響で参加できなくなったので、申し込みを受け付けることができます」との連絡が!きたーーーーーーーーー!
私、そういう感は割と働く方で、思い込んで決めたことは実現しちゃったりする。笑 ということでレッスン代と申し込み料を支払い、当日ドキドキしながらヴィチェンツァへ。
駅前はこんな感じ。
マスタークラスは教会で行われるということだったので、駅からテクテク15分くらい歩くことに。。。奥に見えるピンクの教会が会場。
ピンクの落ち着いた色合いで、見た目はシンプルな教会。
中はこんな感じ↓ 教会でマスタークラスをしてしまうって、やっぱりイタリアだよね。こういう空間にいられるってことは本当にありがたいなぁ…と改めて実感。
教会ということもあって音響はまるでお風呂。笑
「みんなここで歌えばマリア・カラスよ!」とバルバラが言っていた。確かに。笑 歌う分にはとても気持ちの良い空間だった。ただ、椅子が木製だから長時間座ってるのはしんどかったけど!笑
そして、この教会は老人ホームと連結しているそうで、コロナの影響からなんと。「トイレ使用禁止」。のーーーーーーーーーー。
教会に併設したトイレはないそうで、去年は老人ホーム側のお手洗いを使っていたそうだけど、当然お年寄りにリスクを負わせることなどできないので、なんと今年はトイレへ行くために一旦外に出て、徒歩3分くらいのところにあるカフェに行かなきゃいけなかった。まぁ…仕方ないね。コロナ禍でみんな色々工夫しながらやっていくしかないもんね。
祭壇の前にピアノがででーんと置かれて、その前で歌って指導を受けるというシステム。
バルバラは本当に本当に素敵な人柄で、全然全く気取ったりしないし、本当に気さくな方。ふざけて冗談を言ったり、時にパロラッチャと言われるイタリア語の汚い言葉も使っちゃったり。。。笑 そんな気取らない「人間」らしいバルバラに生徒たちもみんなすぐに心を開き、全力でレッスンに挑んでいた。
とにかく、彼女の音楽の作り方、そして発声の響きの位置の高さに驚いた。私より重いはずの声のバルバラの響きは驚くほどキラキラしていて、軽ーく出しているのに、キラキラが絵文字やスタンプみたいに目に見えるんじゃないかってくらいキラキラしていた。
そして何より彼女の真剣に音楽と向き合い、音楽を作り上げる姿にとても感銘を受けた。少し汚い表現になって申し訳ないんだけど(でも本当にイタリアではそういうから仕方ない。笑 書いちゃうよ!笑)、イタリアには舞台で歌い、演じ、オペラ歌手であるということは「avere le palle」でなければいけないという表現がある。Avere=持っている Palle=玉 なんのタマかは、想像しているソレです。笑
つまるところ、オトコでなければいけないということ。それは単純に性別の話ではなく、男だからいいってわけでもない。つまり、それだけの覚悟や度胸、立ち向かう姿勢が必要だということ。中途半端な気持ちで務まる分野ではないというとこ。特にバルバラのような一流歌手になったら尚更。
彼女の音楽に向かう姿勢を見てて、まるでPalleが見えるようだった。正面から逃げずに音楽と向きあう姿勢が勇しくもあり美しかった。
中年になって太ったと本人も言っていたけど、それでも美しい容姿や立ち振る舞いは変わらず、オーラが半端ない。それでいて気さく、そして知的だし、本当に素晴らしい人間性の持ち主だと思う。
時には直接ピアノに座り、丁寧に発声(声の出し方)を見てくれることもあった。
根気強く、多彩な言葉やジェスチャーを使いながら丁寧な指導をしてくれる姿に本当感謝しかなかったよ。
「もともとピアニスト志望で音楽院に入ったんだけど、今は全然弾けないのよ」って言ってた。そして割とその通りだったからそこがまた可愛らしかった。笑
さてさて今日はここまで。音楽の話になると当然熱くなりすぎちゃうので、また続きは次回…ということで。
最終日のコンサートでのツーショットで締めたいと思います♡また次回の記事もお楽しみに!
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