イタリアでバセドウ病治療|アイソトープ治療備忘録Vol.4
ちゃおです♪
暑い日々を前に、束の間の涼しい毎日を堪能しているはなです。
元々歳をとる毎に年々冷え性へと向かっていた私は、アイソトープ治療の影響(副作用というか、治療が進んでいる証拠)でさらに寒がりになり、暑さを感じにくくなっています。暑い夏には有難いんですが、このまま冬が来たら怖い。。。笑
ということで、今回はパドヴァで受けてきた治療の最終日とその後について書いていこうと思います!
前の記事を読んでいない方は、こちらから読み始めてもらうと分かりやすいと思います♪↓
ではでは。いよいよ最終日。月曜日から始まった治療も木曜日で終了。
このアイソトープという治療法は、簡単に言うと放射性ヨウ素(イタリア語ではRadioiodio ラディオイオーディオ)という放射性物質を体の中に取り込んで、それを甲状腺へ集めて壊す、という仕組み。
だからこの放射性ヨウ素を飲んだ後は私からも微量ながら放射線がでることになるため色々な制限がある。どうやらこの放射線は唾液、汗や排泄物から出るらしく、
-2週間はできるだけ家から出ない
-訪問客と会うのはできるだけ控えて長くても2時間以内
-他人との距離をとる
-公共交通機関はできるだけ使わない
-同居の家族とも寝室を分ける
-トイレは使ったら3回流す+掃除
-食器類は共有しない
-洗濯は2回回して他の家族のものと分ける
などなど。。。
自分でも日本の治療後の制限について調べてみたけど、イタリアの方が制限が厳しめ。
これにプラスして、妊婦や子供には会ってはいけない期間が約1ヶ月。
つまるところ、他人(特に今から成長していく過程の妊婦さんや子供)に無駄な放射線を浴びさせないようにしましょうねというルールだそう。まるで一人ロックダウン状態。
ということでこの日は彼に午前休をとってもらい、車で送り迎えしてもらうことに。
電車で行くと合計1時間強くらいかかるところを、車だと30分かからないくらい。
ありがたやぁ…。
ここを先に放射線科がある↓
まずこの日は、甲状腺シンチグラフィーをするために、放射性ヨウ素が入ったものを注射され、CT (撮ったことないから想像)のような機械に寝かされる。
上から顔の直前まで板が下りてきて撮影してくれるシステムなんだけど、目の前で止まると分かっていても、体&頭固定の状態で目の前まで板が下りてくる圧迫感はちょっとだけ怖い。笑
検査後は本番の治療を待つのみ。
処置室みたいな所で先生からもう一度治療後の注意点の説明を受け、
「放射性ヨウ素を飲んだ後は放射線が君から出るため、もう一緒にいられないんだ。これで(今後は内分泌科の先生の下で治療を進めていくため僕とは)お別れの挨拶だね。これからも治療頑張ってね。」と握手してくれた。
先生…優しい。
まだ50くらいかな?安心感を与えてくれるような先生。
感謝。
そして、前にも書いた例のモノモノシイ小窓から出てきたコップに入った放射性ヨウ素入りの水(今回は本治療なので濃度は前の検査のものよりも高いはず)を飲み干し、終了。
ここからはできるだけ他人との接触を控える生活がスタート。
なんとなくコロナと被る感覚だけど、ウイルスではないのでマスクでは防げない、距離+遮るもの(例えば壁)が大切というのが大きな違い。
車での帰宅時も助手席ではなく、後部座席の対角線へ座るように言われる。
ここから2週間の自主隔離期間がスタート。
幸い自然豊かな(笑)お庭もあるので、そこで外の空気を吸ったりして気分転換もできたよ。
ありがたやぁ。
猫尻(笑)
君だって生き物なんだから、きっと私の近くに居すぎてはダメなんだよ、と下ろす。
人懐っこいからすぐ寄ってきちゃうんだよね。笑
なでなでタイムも控えめにね♡
にゃーん。
自主隔離中にはできるだけ人と会わないようにするため、ロックダウン中の行動と似てるけど、違うことは家の中でも気を使わなければいけないこと。
そもそも放射線なんて元々馴染みのないものだし、自分から出ているとは言ってもそんな実感はない。
汗や排泄物からも微量の放射線が出るため、トイレ掃除や洗濯は念入りに。そして一緒に住んでいるのに彼には近づいてはいけないというもどかしさ。
それも必要以上に被曝させないためのマナー。
でも、その目に見えない感覚、そもそもよく分からないものが自分の体の中にある+体から発されているという違和感。
元々そこまで出歩くタイプじゃないから、2週間家にいること自体は何も問題なかったんだけど、この違和感が私にとってはストレスだった。
でもこれも”よく分からない”から来る不安と思い、自分なりに放射線について調べて理解し、対策を考え少しずつ日を追うごとに落ち着いていく。
外食ももちろんできないので、こういう時の気分転換は、やっぱり宅配ピザ!笑
イタリアの宅配ピザって、日本のとはやっぱりちょっと違うよね〜。
この日のピザは生ハムとチーズ、トリュフ風味(写真では見えないけど、ちょっとしたトリュフのカケラがひっそりとのっているんです。笑)
ちなみにこれは1人前。
シェアはしないのがイタリア式!笑
それからこちらはコロナのおかげ(おかげとは言いたくないけど!)で一般化したテイクアウトメニュー♪↓
ここのパスタは手作り生パスタでもっちもち♡
お店へは食べに行くことができないので、彼が買ってきてくれたよ♪
ありがたやぁ♡
ちなみに外観はこんな感じ。丘の上にある一見レストランにも見えないようなお店。でも地元では人気店なんだよ!
やっぱり紙皿ではなく、ちゃんとお店のお皿にのってる方が美味しそうね。笑
ここの手作りサラミも美味しいんだよ!
こんな美味しそうな写真載せてたら、お腹減ってきちゃった!笑
そんなこんなで最初は少し取り乱してしまった2週間の自主隔離も、2週間目には慣れてきて、無事に終了しました。
この治療を通して唯一大変だったのは、食事におけるヨウ素制限(和食は特に大変!)と、自主隔離始めの頃の精神不安定くらい。
この後はゆっくり数値が正常値に下がっていくのを待って甲状腺の働きを抑える薬を段階的に減らしていくという流れで、治療後約2ヶ月経った今、飲んでいた薬も一日3錠から1錠になりました。これも順調に薬の効果が出ているということ。
長年薬を飲み続けてきましたが、これでお薬ともさよならできるかと思うとなんだか不思議な気分です。笑
これにて今回書いてきたアイソトープ治療もここで一旦終了。
今後は一応報告も兼ねて時々経過観察を書いていこうと思っています。
(実はこちらも話せば長くなる病院話あり!笑)
決して明るくない話題でしたが、ここまで読んでくれてありがとうございました!
みなさんも、これから暑い日々がやってきますが、どうぞお体を大切に過ごしてくださいね♪
◇おまけ◇
この前行ったトレンティーノ州にある湖♡
山にあるし涼しいかと思ったら、そこまで涼しくなかった!笑
ドイツ系と思われる方々がたくさん海水浴ならぬ湖水浴しておりましたとさ♪
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